후리가나로 읽는 일본 고전
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せきべつ
惜別
太宰 治의 惜別(せきべつ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 91,984자 · 178화면
酒も飲むだろう。」
「はあ、どうでも。」
「肉がかたいと困るな。いっそ、たたきにしてもらおうか。あれなら、無難だ。」
私は思わず、くすと笑ってしまった。津田氏の上顎が全部ぶさいくな義歯なのを看破したからである。ブラザー軒のカツレツを靴の裏と断じ、また鰻の筋の珍説も、鳥のたたきの所望も、すべてこの義歯となんらかの聯関があるのではなかろうかと思った。
「まったくね。」と津田氏は私の笑いを他の事と勘違いしたらしく、「水っぱなみたいな薄いソップの水たきなんざ、恐れ入るからね。田舎料理は、たたきに限るよ。」
そうして、たたきとお酒が注文され、津田氏みずからしさいらしく鍋の調理をして、さて、お酒をくみかわしながら、
「君、外国人とつき合うには、よっぽど気をつけてもらわないと困るよ。いまは日本は戦争中なんだからね、それを忘れていてはいけないよ。」と妙な事を言いはじめた。
私はきょとんとして、
「はあ?」と言った。
「はあではない。僕は東京の府立一中の出身だがね、この戦争がはじまってからの東京の緊張と来たら、それはとても、こんな田舎で想像してみたって及ぶものではない。」まことに変な威張り方である。