후리가나로 읽는 일본 고전
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わがあいするしじんのでんき
我が愛する詩人の伝記
室生 犀星
室生 犀星의 我が愛する詩人の伝記(わがあいするしじんのでんき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 116,728자 · 231화면
料理がうまく出来るということは、学問とか智慧、詩歌の修業があつもの等の風味に現われ、ふだんのお菜にまで文才がにじみ出て、それを作らずにいられないように思えた。火の加減や焼魚の工合、それを見つめている大切な時間に、かれは人間の食餌の芳醇をさとっていたのかも知れぬ。いまから汁粉を作ろうという夜半にそんな支度を門人にさせる迢空は、料理の出来あがるころに夜明けが来てしまったという話に、この人であるための可笑しな永遠という言葉も、生きて見えていた。
昭和十一年四月、小谷恒は迢空の家にいても、歌は作らなかったため、迢空は小谷恒を連れて茶紬の羽織、草履ばきという姿で私の家に現われた。そして小谷恒はこれから小説を書く勉強をするそうで、小説をかく人が私の家にいても仕様がないから、友達になって遊んでやってくれぬかと私に自分の子供のように小谷恒のことを言われた。私はそれを引き受けたが、態々そういう事のために、連れ立って来る門人への親切さに、少々惘れて迢空を見直す気持を持ったのである。
三矢重松は折口信夫の先生であった。当然、博士になってよい人であったが、病褥について立てず、迢空は三矢重松の文法に関する論文の仕事をうけついで、博士号を師のために築き上げた。