후리가나로 읽는 일본 고전
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ピッチャーさつじんじけん
投手殺人事件
坂口 安吾의 投手殺人事件(ピッチャーさつじんじけん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 28,243자 · 57화면
京都には、大鹿と葉子が愛の巣を営むための秘密の隠れ家があるのである。それは、大鹿と葉子だけしか知っていない。そこは嵐山の片隅のアトリエだ。母屋から、かなり離れて独立している。主人の画家が死んだ後は、使用されずにいたものであった。煙山と細巻は葉子から、くだんの住所をききとると、話が落着するまでは誰にも知られず姿を隠しているようにと言い含めて、裏門から帰させ、煙山も裏門から脱けだして、京都へ走ったのである。
地図をたよりに来てみると、右隣と裏はお寺、左隣が古墳で、前が竹ヤブの密生した山という大変な淋しいところ。(地図参照)
嵐山のアトリエの地図
初対面ではあるが、煙山スカウトといえば球界で有名なキレ者、その訪問をうければ、選手は一流中の一流と格づけされたようなものだ。大鹿は敬意を払って迎えた。
「実は、暁葉子が昨日社へ現れて、出演料三百万前借させてくれと云うのだな。君が三百万で身売りするのが見るに忍びんというわけだ。しかし、スターならいざ知らず、海のものとも山のものともつかないニューフェイスに、三百万はおろか、三十万でも社で渋るのが当然なわけだ。けれども、君とコミにして、君たちに必要な三百万、耳をそろえようというのだが、どうだろう。