후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
ばんしゅうへいや
播州平野
宮本 百合子
宮本 百合子의 播州平野(ばんしゅうへいや)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 106,683자 · 214화면
裏座敷にだけ畳が入っていた。店の間は、まだ床板も入れてない。
声をききつけて、行く前には無かった下見窓が明るく一つ切りひらかれた戸棚の前から母が出て来た。
「どうも御苦労さまでした。随分きれいになったこと!」
ひろ子は、挨拶した。
「お母さん、けさの新聞を御覧になりましたか?」
「重吉が帰りよりますのう。早う、田原へ知らさにゃと云っとったところいの。電話は通ぜんし……はよ戻ってよかった」
「あれに十日迄とあったでしょう。きょう立ってやっと位でしょうね」
「それいの――でも、どうにありましょう。一人で戻らりょかのう、あんた」
そのことをひろ子も気にかけた。十二年とりこめられて暮した病身の重吉が、一人で網走から、あの恐ろしい汽車にかきのってどうせ食べるものもろくに持たされず帰って来ることを思うと、いたいたしかった。
「東京から誰かに行って貰うにしろ、何しろ今のことで、どうせ間に合いっこなし。何とかなさるでしょう。そう思うしか方法がない。――お金は十分おもちです」
「そやったら、まあ、ええわの」
そこへつや子が、治郎を抱いて表から入って来た。土間の床几に縫子と並んでかけているひろ子を見て、受け口の口許をほころばした。