후리가나로 읽는 일본 고전
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はせくらじけん
支倉事件
甲賀 三郎
甲賀 三郎의 支倉事件(はせくらじけん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 204,697자 · 406화면
石子が帰署したのはもう夕方近くだった。
刑事部屋では支倉の妻静子の訊問が始まっていた。
彼女は地味なお召の着物に黒っぽい紋つきの羽織を重ね、キチンと膝を揃えてじっとうな垂れながら刑事の不遠慮な鋭い質問に、只微にハイとかイーエとか答えるだけだった。時々血の気の失せた蒼白い顔を上げて、長い睫の下から怨ずるような、憤るような眼を刑事達に投げかけていた。
静子の訊問はこの日を皮切りとして三日間続いた。警察当局者の考えでは支倉の犯した数々の罪、前後三回に亘る放火だとか、女中小林貞の殺害など必ず静子が知っているものと信じていたのだった。この女の口を開けさえすれば片が附くと云う考えだったから、この取調べは可成峻厳に行われたのである。
支倉の訊問は彼の妻の訊問と平行して行われたのだったが、知らぬ存ぜぬ一点張りで押通した彼も、この妻の訊問には可成苦しんだものらしい。彼が後に自ら大正の佐倉宗五郎なりと気狂いじみた事を云い出したのも、或はこの時の事を指しているのかと思われる。
彼女の訊問は前に云った通り三日続いた。然し、彼女はよくそれに堪えた。彼女は相当教養もあり、支倉も彼女に対しては十分尊敬を払っているようであり、夫婦仲も好いと思われるのだから、大抵の事は支倉も打明けるだろうし、打明けないまでも或程度まで察しがつくだろう