후리가나로 읽는 일본 고전
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はせくらじけん
支倉事件
甲賀 三郎
甲賀 三郎의 支倉事件(はせくらじけん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 204,697자 · 406화면
彼は薄暗い店前を覗いた。
「お宅じゃなかったですかね、背の低いがっしりした若い者のいたのは」
奥から主人らしい男が仏頂面をして出て来て、胡散臭そうに渡辺刑事を見た。
「兼吉の事ですか」
「そう/\、兼吉さんでしたね」
「何かご用なんですか」
「実はね」
渡辺刑事は声を潜めた。
「支倉さんから頼まれて来たんですが」
「あゝそうですか」
主人は急に愛想よくなった。
「先程は沢山頂戴いたしまして有難うございました」
「荷物は間違いなくついたでしょうね」
しめたと心中雀躍しながら渡辺はさあらぬ体で云った。
「えゝ、確かにお納めいたしました」
「もう兼吉さんは帰っているんですか」
「えゝ、何か御用でしょうか」
「えゝ、ちょっと」
「おい、兼吉」
主人は奥を覗いて呼んだ。
出て来たのは背の低い頑丈そうな男で、半纏の背中に真赤な胡蝶の形が染め出されていた。
「何かご用ですか」
「支倉の荷物はどこへ運んだか云って貰いたいのだ。僕はこう云う者だ」
忽ち態度を変えて渡辺は名刺を差出しながら、威嚇するように兼吉と云う若者を睨みつけた。
若者は、チラと渡辺のさし出した名刺を見ると、不機嫌な顔をして、口をへの字に結んで横を向いた。