후리가나로 읽는 일본 고전
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こきょうのはなし
故郷の話
宮本 百合子
宮本 百合子의 故郷の話(こきょうのはなし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 1,069자 · 3화면
私の父は山形県の米沢に生れて、少年時代をそこで暮した。父の気質は明く活動的であったから、自分の仕事のあるところを生活の土地として、どちらかといえば故郷を忘れて生活した。それでも老年にはいってから、たべものが変るにつれ、いつとはなし米沢でたべたもの、例えば粒のこまかい納豆だの、納豆もちだのを好んで食べるようになった。
私は興味をもって、その移りかわりを見ていた。
故郷をもつ人が、病気などしたり、暮しが不如意になって来たりして、故郷に心をひかれ、空想の中で、ひとしおなつかしく思われる故郷に、やすみや生活のたつきをもとめてゆく人がこの頃のような世の中では数の多いことであろう。
そのようにして故郷にかえった人の何割が、果して現実の故郷で心に描いていたものをみいだし得ているであろうか。やはり故郷にかえってみても自分はここに生涯を終る人間でないという感じを深めている人が多い。経済的な点からもこのことはきている。
文学の創造の中で故郷は昔と違った実際の姿でかかれるときがきている。ましてや現在、それぞれの大都会で、或は山間の企業のある場所で生活とたたかっている人々の多くは、すでに故郷を捨てて祖先の墓のある土地から根をきられて、そこへ動いている。