후리가나로 읽는 일본 고전
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ぶんがくのなかのかがくてきようそ
文学の中の科学的要素
寺田 寅彦
寺田 寅彦의 文学の中の科学的要素(ぶんがくのなかのかがくてきようそ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 5,413자 · 11화면
かくのごとくして成立した所知者は能知者の存在に無関係な独立の実在であると仮定する。そうしてそのような所知者の世界には時と空間に関する整合が存在し、普遍にして必然な因果関係が存在するという事を前提として、そういう型にはまるようにこの世界を処理して行く。そういう試みがある程度まで成効した結果が今日の科学である。
従来哲学の一部分であった科学が、近世の始め文芸復興期以来に長足の進歩をなした所以もまた科学の対象が能知者から解放された事に起因すると云ってもよい。科学が価値道徳の問題から離れて自由な天地を得たために始めて手足を延ばしたのである。しかしかくのごとくして出来た科学の別天地はもともと便宜上から所知者を切り離して出来たものであるから、問題が能知者との関係にわたる場合には科学の範囲を脱して、科学ばかりではもう始末の付かぬ事は明らかである。この点に対する誤解から種々な謬見が生れる事は識者の日常目撃するところである。科学のどこを掘り返しても「不可不」は出て来ないし、その縄張りの中を隈なく捜しても「神」は居ない。そうして科学の中にこれがないという事は、それがどこにもないという証拠には少しもならない。