후리가나로 읽는 일본 고전
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くろかべ
文豪怪談傑作選 泉鏡花集 黒壁
泉 鏡花
泉 鏡花의 文豪怪談傑作選 泉鏡花集 黒壁(くろかべ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 72,070자 · 143화면
学問、といっては些と堅過ぎよう、勉強はすべきもの、本は読むべきもので、後日、紀州に棲まるる著名の碩学、南方熊楠氏の随筆を見ると、その龍燈に就て、と云う一章の中に、おなじ紀州田辺の糸川恒太夫という老人、中年まで毎度野諸村を行商した、秋の末らしい……一夜、新鹿村の湊に宿る、この湊の川上に浅谷と称うるのがある、それと並んで二木嶋、片村、曾根と谿谷が続く二谷の間を、古来天狗道と呼んで少からず人の懼るる処である。時に糸川老人の宿った夜は恰も樹木挫折れ、屋根廂の摧飛ばんとする大風雨であった、宿の主とても老夫婦で、客とともに揺れ撓む柱を抱き、僅に板形の残った天井下の三畳ばかりに立籠った、と聞くさえ、……わけて熊野の僻村らしい…その佗しさが思遣られる。唯、ここに同郡羽鳥に住む老人の一人の甥、茶の木原に住む、その従弟を誘い、素裸に腹帯を緊めて、途中川二つ渡って、伯父夫婦を見舞に来た、宿に着いたのは真夜中二時だ、と聞くさえ、その胆勇殆ど人間の類でない、が、暴風強雨如法の大闇黒中、かの二谷を呑んだ峯の上を、見るも大なる炬火廿ばかり、烈々として連り行くを仰いで、おなじ大暴風雨に処する村人の一行と知りながら、かかればこそ、天狗道の称が起ったのであると悟って話したという、が、或は云う処のネルモの火か。