후리가나로 읽는 일본 고전
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くろかべ
文豪怪談傑作選 泉鏡花集 黒壁
泉 鏡花
泉 鏡花의 文豪怪談傑作選 泉鏡花集 黒壁(くろかべ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 72,070자 · 143화면
が、すぐに踏掛けた橋の土はふわふわと柔かな気がした。
それからである。
かかる折しも三宝ヶ辻で、また提灯に出会った。
もとの三宝ヶ辻まで引返すと、ちょうどいつかの時と殆ど同じ処、その温泉の町から折曲一つ折れて奥の院参道へあらたまる釣橋の袂へ提灯がふうわりと灯も仄白んで顕われた。
糸七は立停った。
忽然として、仁王が鷲掴みにするほど大きな提灯になろうも知れない。夜気は――夜気は略似て居るが、いま雨は降らない、けれども灯の角度が殆ど同じだから、当座仕込の南方学に教えられた処によれば、この場合、偶然エルモの火を心して見る事が出来ようと思ったのである。
――違う、提灯が動かない霧に据ったままの趣ながら、静にやや此方へ近づいたと思うと、もう違うも違いすぎた――そんな、古蓑で頬被りをした親爺には似てもつかぬ。髪の艶々と黒いのと、色のうつくしく白い顔が、丈だちすらりとして、ほんのり見える。
婦人が、いま時分、唯一人。
およそ、積っても知れるが、前刻、旅館を出てから今になるまで、糸七は人影にも逢わなかった。成程、くらやみの底を抜けば村の地へ足は着こう。が、一里あまり奥の院まで、曠野の杜を飛々に心覚えの家数は六七軒と数えて十に足りない、この心細い渺漠たる霧の中を何処へ吸われて行くのであろう。