후리가나로 읽는 일본 고전
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となんせんせい
斗南先生
中島 敦의 斗南先生(となんせんせい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 22,262자 · 44화면
硝子で眼のまわりが切れただけで、幸いに眼の中には破片ははいっていなかったので、傷痕を縫ってもらったあと二週間も通えばよかった。しかし、そんな際だったので、ちょうどそれを良い口実にして、「怪我をしていて残念ながら行けない」旨を返事したのであった。彼は伯父を前にすると、自分の老いた時の姿を目の前にみせつけられるような気がして、伯父の仕草の一つ一つに嫌悪を感ずるばかりでなく、時々破裂する伯父の疳癪(その故に伯父はやかまの伯父と、甥や姪たちから呼ばれていた。)にも、慣れているとはいえ、多少恐れをなしていた。その上その将棋というのが、彼よりも一枚半も強いくせに、弱いものを相手にしていじめるのを楽しむといった風で、いつまでたっても止めようとはいい出さないのであるから、これにもいささか辟易せざるを得なかったのである。彼のその返事に折り返して来た伯父の葉書には、災難はいつ降ってくるか分らず、人は常にそれに対して、何時遭遇しても動ぜぬだけの心構えを養って置くことが必要である、といった意味のことが認められていた。そしてそれきりで彼は一月あまり伯父のことを忘れていた。