일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 190,406자 · 381화면

아오조라 문고

けれど、織田領のほうからは、鉄砲の音一つして来なかった。百姓たちは、あらかじめ、織田家のほうから避難を命じられていたと見えて、どの家にも、家財一つなかった。

「この分では、清洲も空城となっておろう」

今川家の将士らは、むしろ坦々とした道の無聊に、武装の気懶さを思うくらいだった。

大将義元は、十六日、岡崎にはいったので、刈屋地方その他には、守備隊と監視兵の配備を厳しくした。

岡崎の城には、松平元康をはじめ、元康の手飼の三河武士たちは、ほとんどいなかった。――義元の本陣が通過するにあたって、必ず猛襲して来るであろうと見られている敵の丸根の砦を伐つべしと――疾く前方へ出陣していたからである。

去年。

元康が、大高への兵糧入れに働いた折、義元は、その門出に、

(首尾よう仕果したら、この度こそは三河への帰国の宿望、かなえて得さすであろう)

と、彼へ約したが、その後、義元はそのことを忘れでもしたような顔して、今日にいたるまで何の沙汰もなかったのである。

腹にすえかねた三河武士の硬骨な一部には、

(この機会に)

と、義元の上洛をしおに、画策する動きもないではなかったが、元康はゆるさなかった。