후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 185,353자 · 371화면
堺町人
堺町人
この一月頃から、冬の海をのり越えて、続々、堺の浦へ上陸した兵は、いつのまにか、大漁の魚のように、堺港の町々にあふれ、その影を見ない所はないほどな数にのぼっていた。
これは阿波三好党とよぶ四国の兵で、去年、京都から駆逐された十河一族が中心である。都落ちの時、病人の足利義栄をつれて阿波へ逃げた十河存保が、総指揮に当っている。
南之荘の南宗寺を本営とし、市中の役所を軍政所として、阿波三好党は、辻々に公札をたて、自分たちの意志を表明していた。
その要旨は、
――信長入洛の事、聞き及ぶが如く也。偽将軍を擁立し、四民を欺瞞せんとするも、政事を私し、その暴虐ぶりは、日を趁うて蔽い難いものがある。
輦轂の下、一日もはやく、賊を潰滅して、上を安んじ奉り、四民の安堵をはかるのは、われらの任と信ずるものである。
また、堺港は、本邦と海外とを結ぶ唯一の交易地でもあり、唐船蛮船の入津も絶えない折から、長く乱脈な状態の下に業を停止されてあるのは、国家の損耗でもある。
とりわけ当所は、以前から松永弾正殿の奉行する采地。町民も協力して侵略者に当り、たとえ尺地寸財たりとも、賊に利すような行為をしてはならない。