후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 176,911자 · 353화면
小牧の蝶々
この大戦は、どうなりましょう」
と、たずねたりした。
彼は、自分のことから、かくも大規模な天下分け目の大いくさになろうなどとは思っていなかったらしく、蔽い得ない胸のものを、おどおどとその高貴な両の眼にあらわしていた。
小牧の蝶々
――春の空の下だが。
美濃、尾張のさかい、木曾川のながれも、ひろい曠野も、あらしの前の静けさに似て、耕す人の影も、旅人のすがたも、人ッ子ひとり、見えなかった。
妙な平和である。
蝶や小鳥には、ありのままな天地の春だったが、人間たちには、この真昼も、何か、不気味なものがあるにちがいない。
平和の偽もの、偽の平和――と、まったく影をひそめてしまった庶民たちの猜疑心が、らんらんたる太陽一つを、空におきのこして、なおさら、この地上を、わびしいものにしていた。
「……どうしよう?」
かの女は、当惑した。
この白昼なのに、行きくれていた。
川原の漁師小屋をのぞいても、農家の母屋をたたいても、まるで夜半のように声一つ聞かれない。
「町へ」
と、おもって、これはおとといから、道をかえてみたのだが、町へ近づくと、かならず軍の柵門があり、兵馬がいて、