후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 176,911자 · 353화면
「みなの、忌憚のない、意見をききたい」
と、通路に番人をおいて、密議にかかった。
「まず、これを見い」
勝入は、陣羽織の襟裏から、一片の山地図を出して披げた。
「徳川、北畠の両兵力は、小牧山へあつめられ、あとは清洲にすこし後詰しておるのみだ。――思うに、家康の本国、三河の岡崎には、わずかな留守居しか残されておるまい」
山絵図を、席順に、廻覧していた人々は、そのあいだの勝入の言に、自然、ハッと思いあたるものがあった。
地図面には――
この犬山から、山間や渡河を冒して、三州岡崎へ抜ける道が、朱筆で点々と引いてある。
「……さては?」
と思いつつも、見終った人々は、黙然と、勝入のくちもとを見つめていた。
勝入は、一同へ諮った。
「敵の小牧や清洲を打ッちゃって、一路、徳川の本城地――三河の岡崎へ、味方をすすめたなら、さしもの家康とて、うろたえるにちがいない。……ただ、心すべきは、行軍の途中、小牧山の敵の目を、いかに密かに忍んで、兵馬をやるかという点だけだが……」
たれも、急には、口をあく者もない。
これは、兵の奇道だ。
しかもまちがえば、味方の全体に、致命的な破綻をきたす禍いとならない限りもない。