후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 176,911자 · 353화면
勝入や、氏郷のごとく、時代の大波が、身にもこたえ、眼にも見えている者には、信雄のしていること、考えていることの甘さ加減が、はた目にも、はらはらされて、時には、
(ああ。危うし)
と、歎を発せずにいられないような場合が、幾らあるかわからない。
たとえば、去年のような複雑な情勢下に、こっそり三河まで出かけて、家康と密会したり、柳ヶ瀬の戦後には、いかに秀吉に慫慂されたからとて、兄弟の神戸信孝を自刃せしめたり――近くは、戦捷の功賞として、伊勢、伊賀、尾張全州の所領百七万石をうけて、大得意になったかと思えば、忽ち、次には秀吉が、中央の権をも当然に自分へ移譲するであろう――などと、すぐ出所の知れるようなまずい策を風説に託して、秀吉の肚をさぐってみたり。――挙げて数えれば限りもない。
「……が。この状を、成り行きまかせに、われらが傍観してもおれますまい。勝入どのに、何ぞ、御分別はお持ち合わせありますまいか」
「いや、その智慧は、御辺にこそ借ろうと存じたのじゃ。忠三郎どのよ。何とか、思案をかせ」
「氏郷の存ずるには、いちど信雄卿に長島から出てもろうて、筑前様と会わせ、お胸をひらいて、じゅっくり語らるるが、何よりではないかと思いますが」