후리가나로 읽는 일본 고전
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めいじびじんでん
新編 近代美人伝 (上)
長谷川 時雨
長谷川 時雨의 新編 近代美人伝 (上)(めいじびじんでん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 129,076자 · 256화면
けれどもう見ることは出来ない。芝居の大入りつづきのうちに一座の女王が心静かに縊れて死んでしまうということは、誰れにも予想されない思いがけない出来ごとであって、幾年の後、幾百年かの後には美しい美しい伝奇として語りつたえられることであろう。
その最後の夜、須磨子としては珍らしく白を取り違えたり、忘れてしまったりして、対手をまごつかせたというが、そんなことは今まで決してない事であった。舌がもつれて言いにくい様子を不思議がったものもあった。カルメンの扮装をしたままで廊下にこごみがちに佇んでいたというのは、凝としては部屋にいられなかったのでもあったろう。そしてホセに刺殺されるところは真にせまっていたが、なんとなく悦んで殺されるようで、役柄とは違っていたという。
内部のある人のいうには、一体に島村先生に別れてからは、芝居のいきが弱くなって、どうもいままでの役柄にあわなくなっていた。ことに今度のカルメンなどは、彼女に最も適した漂泊女の女であり、鼻っぱりの大層強い性格で、適役でなければならないのに、どうもいきが弱かったと言った。
彼女は死ぬ幾日かまえに、
「あなたはもっと真面目に人生を考えなければいけませんよ」