후리가나로 읽는 일본 고전
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いちかわくめはち
新編 近代美人伝 (下)
長谷川 時雨
長谷川 時雨의 新編 近代美人伝 (下)(いちかわくめはち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 138,172자 · 277화면
「嫌になっちまうわ。」
と呟やいた。
「学校でね、跡見玉枝先生が、あたしの絵のことをね、あんまり濃艶すぎるって仰しゃるのよ。それだけなら好いけれど、ベタベタしているって言うんですもの――」
「絵がなの?」
孝子が問いかえしたことは、それは、女生徒の間にも、女教師たちの間にも、不言不語に考えられていることなのだ。彼女が描く絵はとにかくとして、出京当時にくらべると、びっくりするほど急に女づくって、毎日々々綺麗になってゆくのが、目に立つのだった。
「あたし、種々なことを覚えようと思ってるのよ、山田先生に教えて頂いて――」
と、錦子はいった。
「ちょいと、文学者たちって、紅さまだの、美さまだのって、手紙に書いてたのね。あたし、紅より、っていう手紙見て、ちょいと怒ったことがあるの。そうしたら、紅葉さんですって。」
六月の日が照りはじめると、稗蒔屋や、風鈴屋や、金魚売、苗売の声が、節面白く季節を町に触れ流してゆくようになった。
本郷台も駿河台も、すっかり青葉になって、お茶の水橋はまっさおな間に、細く白く見えるようになり、下ゆく水は、覗かなければ見えなくなった。夜は、関口の方から蛍が飛んで来て、時鳥も鳴きすぎた。