일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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いちかわくめはち

新編 近代美人伝 (下)

長谷川 時雨

長谷川 時雨의 新編 近代美人伝 (下)(いちかわくめはち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 138,172자 · 277화면

아오조라 문고

金と男ぶりとだけがものをいうのなら、むかしゃ仙台さま殺しゃせぬで、新吉原の傾城高尾の、大川の船の中での、釣し斬りの伝説は生れはしない。

米国の百万長者、モルガン氏の一族で、未婚で、美貌な、卅歳の青年も、お金と美貌だけではこの国の女は思うままにならなかったのだ。

要約すれば、明治卅年ごろは、金の威光が今ほどでないとはいわないが、女の心が、物質や名望に淡かった。廓の女でも、躰は売っても心は売らないと、口はばったく言えた時代で、恋愛遊戯などする女は、まだだいぶすけなかったのだ。――すけなかったというので、なかったとはいえない。甚だよくない言いかただが、男地獄買いという嫌な字と、貴婦人醜行という拭えないいとわしい字があるが、それは、他のことで、その時代を書く時に、そんな嫌な言葉を生んだ風潮を弁明して、全の女性に負わせられた恥辱をそそごう。

ところで、ここにまた、不思議なことに、かつて成恋した男性を奪うということは、ある種の女には誇りとする傾きがある。その代りにまた、失恋した人、厭われた男ときくと、その人を見下げないと、自分の沽券にさわるように見もしかねない。