후리가나로 읽는 일본 고전
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りょしゅう
旅愁
横光 利一
横光 利一의 旅愁(りょしゅう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 576,941자 · 1138화면
」
「誰かもそんなことを云ってたな。それだから日本の女は良いと云って、女だけを賞めるのだと。そんなら無事だそうだ。」
矢代の云うのに久慈は真紀子に対い、
「君、聞いた?」
とおどけた風に訊ねた。
「そういうことだけは忘れないわ。」
「女は賞めるに限るとワイルドはいうからね。ね、千鶴子さん。」
と久慈は今まで黙っていた千鶴子を前へ引き出すようにして云った。
「矢代は君のことを賞めたことがないのだが、君も少し賞めさせなくちゃ駄目だな。僕が代りにあなたを賞めてやってるようなものだから、頼りないよ。」
「まだ修養がたりないのね。あたしたち。」
と千鶴子はコーヒーを上げて応酬した。
「修養の不足は矢代の方だ。」
「君だって豪そうなことは云えないぞ。遣唐使も終りのころは堕落したからな。用心をしてくれ。」
久慈は何んとなく矢代がもう今日の自分と真紀子のことを暗に睨んでいるような錯覚に陥りかけ、また視線が自然と寝台の薔薇の方へ向きかかろうとするのだった。
「遣唐使が堕落したのは、そのころの唐が滅亡の前で頽廃していたからだろ。何も遣唐使の方に罪はないよ。」
「ところがそうとばかりは云えないのだ。