후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
りょしゅう
旅愁
横光 利一
横光 利一의 旅愁(りょしゅう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 576,941자 · 1138화면
何よりのお土産だ。ベルリンはまた違うからな。」
塩野にそう云われ、さきほどからますます考え込んで黙っていた中田は、「うむ。」と難しげに頷いたが、
「いよいよ困った土産だ。とにかく、ベルリンの郊外へでも行ってから、ひとつゆっくりと考えよう。」
呻くように中田は一層顎を襟に埋め込み、腕を拱いてテーブルの上を見詰めてまた黙った。何んだか強い弾丸に一発致命的な部分を射抜かれた様子である。舞台のような道路の上で、まだ立って動かぬ警官たちの鉄甲の縁から雨の滴りが垂れて来た。
「僕も二三日したらセヴィラの方へ行くよ。少しパリを離れてみなきア、何んだかよく分らなくなった。」
久慈はそう云いながら真紀子からハンドバッグを取り、中から鏡を出して幾分腫れ気味の頬を映してみた。
「みんなどっかへ行っちまうのか。淋しくなるなア。」
と塩野は前の元気も急になくなり雨空を眺めて歎息を洩した。空がだんだん暮れかかって来ると、もう通りには警官隊のほかほとんど人影が見えなくなった。
その夜食事を終えてからトリオンフの一同は皆でモンパルナスへ帰って来た。雨は急に降って来たり霽れたりした。千鶴子の送別会も昼間の疲れでお流れになったままドームへよると、ここはいつもより人が立て込んでいて、どの部屋も満員だったがようやく詰め込む席を探してお茶を飲んだ。