일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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りょしゅう

旅愁

横光 利一

横光 利一의 旅愁(りょしゅう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 576,941자 · 1138화면

아오조라 문고

およそ十日間ほど続いてシベリヤを走っている旅であった。十日も同じ方向に進行している車の中の暮しは、退屈というよりも時間の観念が常態ではなくなっていて、どこか頭の中に棲み始めた異様なものが、身体から感覚を吸い摂り肥って来ているような、麻痺状態がずっとつづいた。今さき朝起きた筈だのにと思っているともう夕日が窓から射して来る。こんな筈がないのにと思って考え込んでいるうちにすぐ、窓の外は闇になる。時計などを出してみても、このあたりの時計はモスコーの時間そのままで午前の九時が事実の午後の四時ごろに当っているので、そこを絶えず事実と時計の差を計っていたりしては疲れた頭を一層痛めるばかりで面倒だった。

それでも矢代はシベリヤの旅の十日間を、思い出してみようと努力してみることもあった。すると、不思議なことに印象といっては何もないのに彼はまた驚いた。ただ一面の草ばかりが日を受け、大海の中の水平線と同様真直ぐに延びはだかった地平線が、ポーランドからずっと続いて来ているだけだった。これは景色というものではない。地球の胴体と云いたいような、何か神の手で引かれた無限の線の調査をしているように思われる、日日であった。