후리가나로 읽는 일본 고전
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りょしゅう
旅愁
横光 利一
横光 利一의 旅愁(りょしゅう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 576,941자 · 1138화면
丁度矢代の先祖の城の滅ぼされたのと同じ時代にカソリックを信じる妻に悩まされ、その信仰を思い翻えさせようと努める日夜の忠興と、あくまでそれに抵抗するガラシヤとの間で演ぜられた生活の悲劇は、今もなおそのまま自分と千鶴子との間でつづけられる性質の惧れでもあった。ガラシヤに抜いた太刀を突きつけ、
「キリシタンを捨てよ、捨てられずば腹を切れ。」
と迫る忠興の顔、そして、その前で天主の徳を説き、
「主を愛するが故に自分は、あなたを愛する。」
と主張してやまなかったガラシヤの反抗の強さに終始した二人の生涯を思うと、矢代は、西洋で自分の拾って来たものは、忠興を苦しめたその頑固なカソリックだけなのであろうかと、自然に心も暗くなった。
この細川忠興とガラシヤの夫婦関係は、当時の新鮮な思想的暴風の中心事件のようであったが、特に矢代には、見逃しがたい苦痛な典型的な一点のように見えた。信長が光秀に殺された天正十年の五月のころには、光秀の娘の細川ガラシヤは二十歳ごろで、婦人なら花の盛りとも云うべき年ごろだったのも、千鶴子に似ていた。しかも、このガラシヤと忠興との結婚の仲人を自ら申し出たのが信長なのも、矢代には興味を感じることであった。