일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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りょかんについて

旅館について

山本 周五郎

山本 周五郎의 旅館について(りょかんについて)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 7,912자 · 16화면

아오조라 문고

美しい女主人と、女中さんが二人、座敷の数も五つか七つくらいらしい。女主人も女中さんも、まるで久しい馴染のように、少しも形式ばらず、押しつけがましくもない。殆んど家族同様の扱いかたで、しんからくつろぐことができた。

「おかみさんは先月ハワイへいって来たのよ」と若い女中さんの一人が云った、「あたしその飛行機が墜落するようにって祈っちゃったわ、飛行機が墜落すればおかみさんは死んじゃうでしょ、そうしたらあたしこのうちを乗っ取っちゃうの」

訛りがあるので正確にはわからないが、反問してみたうえで、言葉の意味が誤りでないことを慥かめた。尤も彼女は、女主人の縁辺にでも当るような立場らしかったが、初対面の男客三人に向かって、そういう冗談をすらすら云えるということは、彼女の性分のよさを示すと同時に、その宿ぜんたいの気風をあらわすように思え、私たちは大いに笑ったものであった。

明くる日、南座をみて帰京したのだが、駅まで女主人とその些かファニーな女中さんが送って来た。私はふと、寝衣に着た浴衣がたいへん気にいったので、あれを貰って来ればよかったと、つい口をすべらせた。

「あら、それならそう云えばよかったのに」