일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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うえの

日和下駄 一名 東京散策記

永井 荷風

永井 荷風의 日和下駄 一名 東京散策記(うえの)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 33,955자 · 70화면

아오조라 문고

また今年の春には谷中瑞輪寺に杉本樗園の墓を尋ねた時、門内の桜は既に散っていたが、門外に並んだ数株の老桜は恰も花の盛であったのみならず、わたくしは其幹の太さより推測して是或は江戸時代の遺物ではあるまいかと、暫く佇立んでその梢を瞻望した。是日また大行寺の門前を通り過ぎて、わたくしは偶然東都歳事記に記載せられた垂糸桜の今猶すこやかである事をも知ったのである。わたくしは桜花の種類の多きが中に就いて其の樹姿の人工的に美麗なるを以て、垂糸桜を推して第一とする。

谷中天王寺は明治七年以後東京市の墓地となった事は説くに及ぶまい。墓地本道の左右に繁茂していた古松老杉も今は大方枯死し、桜樹も亦古人の詩賦中に見るが如きものは既に大抵烏有となったようである。根津権現の花も今はどうなったであろうか。

根津権現の社頭には慶応四年より明治二十一年まで凡二十一年間遊女屋の在ったことは今猶都人の話柄に上る所である。小西湖佳話に曰く「湖北ノ地、忍ヶ岡ト向ヶ岡トハ東西相対ス。其間一帯ノ平坦ヲ成ス。中ニ花柳ノ一郭アリ。根津ト曰フ。地ハ神祠ニ因ツテ名ヲ得タリ。祠ハ即根津神社ナリ。祠宇壮麗。