일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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うえの

日和下駄 一名 東京散策記

永井 荷風

永井 荷風의 日和下駄 一名 東京散策記(うえの)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 33,955자 · 70화면

아오조라 문고

それのみならず金に添えて詫状一札をも取られるという始末である。まだまだその上に博文館では僕を引張り出して飯を食わせたいとの事。然しこれだけは流石の僕も忍びかねて、之を拒絶した。商人から饗応を受けることは昔より廉潔の士の好まざる所である。漂母が一飯の恵と雖一たび之を受ければ恩義を担うことになるからである。

僕は忍ばねばならぬことは之を忍び、避けねばならぬことは之を避けた。僕としては聊考慮を費したつもりである。拙著の版権問題について賠償金の事を山本さんに一任したのは、累禍を他人に及す事を恐れたが故であった。

拙著「あめりか物語」の著作権は博文館が主張するが如く、其の専有に帰しているものではない。同書の原稿は明治四十年の冬、僕が仏蘭西にいた時里昂の下宿から木曜会に宛てて郵送したもので翌年八月僕のまだ帰朝せざるに先立って、既に刊行せられていた。当時木曜会の文士は多く博文館の編輯局に在って、同館発行の雑誌に筆を執っていた関係から、拙著はおのずから博文館より出版せられる事になったのであろう。されば其の際僕の身は猶海外に在ったから拙著の著作権を博文館に与えたという証書に記名捺印すべき筈もなく、又同書出版の際内務省に呈出すべき出版届書に署名した事もないわけである。