후리가나로 읽는 일본 고전
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さいまつのしちや
日本の名随筆 別巻18 質屋
山之口 貘
山之口 貘의 日本の名随筆 別巻18 質屋(さいまつのしちや)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 3,509자 · 7화면
この質屋さんは、四十五年もつづいているのだそうで、欄間には犯人検挙によく協力してくれたという意味のその筋の表彰状が、三つ額になってかかっている。お店が忙がしくならないうちにと、倉のなかを案内してもらった。倉は二階建てで、壁はコンクリート。四段五段の棚が、まんなかとぐるりの壁にめぐらされていて、床は高い。預った品物の保存には、タトウの包紙が虫がつかなくて一番よいそうで、一尺二寸四角ほどの形に包まれた品物が、棚いっぱい詰っているのである。
どれもこれも、保存に耐えるように、くるんだり包んだりしてあるので、なかみは見えないのであるが、梯子段の下にごろごろ並んでいるのがあるので、なにかときくと、「ミシンの頭です。」とのことである。
それではどこかの家庭で、頭のないミシン台を見かけた覚えもあるが、頭はみんな質屋の倉の梯子段の下で静養しているのかと思わずにはいられないのだ。
なかには、箱も新しく、買ったばかりのものらしい正札付の背広やオーバーなどもあるが、質屋の若主人は首をかしげて「そういうのはどうしたんでしょうね。」と言うのだ。それはなるほど質屋さんには難解なのかも知れないが、ぼくの知っているあるサラリーマンは、勤務先に出入りの洋服屋さんから買ったばかりの背広をその足で質屋に入れたことがあるのだ。