후리가나로 읽는 일본 고전
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せっしょうせき
日本の諸国物語
楠山 正雄
楠山 正雄의 日本の諸国物語(せっしょうせき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 75,040자 · 158화면
「さあ、乱暴者どもが行ってしまいました。また見つからないうちに、そっと向こうの道を通って逃げていらっしゃい。わたくしはさっきあなたに助けて頂いた、この森の狐です。御恩は一生忘れません。」
こういうが早いか、和尚さんはもうまた元の狐の姿になって、しっぽを振りながら、悪右衛門たちが帰っていった方角とは違った向こうの森の中の道へ入っていきました。それはさも、自分について来いというようでした。保名はいよいよ夢の中で夢を見たような心持ちがしながら、うかうかとその後についていきました。
二
もう日がとっぷり暮れて、夜になりました。暗い樹の間から、吹けば飛びそうに薄い三日月がきらきらと光って見えていました。保名はいつの間にか狐の行方を見失ってしまって、心細く思いながら、森の中の道をとぼとぼと歩いて行きました。しばらく行くと、やがて森が尽きて、山と山との間の、谷あいのような所へ出ました。体中にうけた傷がずきんずきん痛みますし、もう疲れきってのどが渇いてたまりませんので、水があるかと思って谷へずんずん下りていきますと、はるかの谷底に一すじ、白い布をのべたような清水が流れていて、月の光がほのかに当たっていました。