후리가나로 읽는 일본 고전
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いも
日本プロレタリア文学集・11 「文芸戦線」作家集(二)
佐左木 俊郎
佐左木 俊郎의 日本プロレタリア文学集・11 「文芸戦線」作家集(二)(いも)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 26,241자 · 54화면
芋
福治爺は、山芋を掘ることより外に、何も能が無かった。彼は毎日、汚れた浅黄の手拭で頬冠りをして、使い古した、柄に草木の緑色が乾着いている、刃先の白い坏を担いで、鉈豆煙管で刻煙草を燻しながら、芋蔓の絡んでいそうな、籔から籔と覗き歩いた。
叢の中を歩く時などは、彼は、右手に握った坏で、雑草を掻分けながら、左の手からは、あまり好きでも無い刻煙草を吸う鉈豆煙管を、決して離した事が無かった。ことに、芋蔓の絡んでいそうな籔の中を覗き込む時などは、眼をぱちくりさせながら、頬を丸くふくらまして、しっきりなしに煙を吐いて、先ず芋蔓よりも何よりも、蛇が居るかどうかを確かめるのである。彼は、山に生活する者にも似合わぬ程、蛇をおそれた。
それでもどうかすると、煙草の煙などには驚かない図々しい蛇のために、折角見つけた芋蔓まで奪われて了うことがあった。どんなに立派な山芋の蔓が見つかっても、もし其処に蛇が居たら、心臓が破裂する程はずんで来て、煙草を燻しながら逃出すのである。蛇を追払って、山芋を掘ると云うことなどは、彼には想像も出来ない。
そして、たとえ蛇に邪魔されずに掘ったにしたところで、山芋を掘ったのでは、日に一円とはならなかった。