후리가나로 읽는 일본 고전
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にほんふどうき
日本婦道記
山本 周五郎
山本 周五郎의 日本婦道記(にほんふどうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 13,649자 · 27화면
かくべつ珍らしいことではないのだが、その日は小松に囁かれたことがあるので、弥生はなんとなくおちつかず、ともすると二人の話しごえに耳を惹きつけられた。……碁は日昏れに及んだ、夕餉には小松がみやげに持って来た山鳥を割いて出した。それからまた碁が始まり、与一郎を寝かせてから、寒さ凌ぎに葛湯を作っていったときも、二人はさも楽しそうに石の音をさせていた。――小松は思いすごしたのだ、お役替えというような話なら、こんなにながく碁など打っていらっしゃる筈はない。そう思うと弥生はなにやら裏切られたような寂しい気持になり、行燈をひき寄せながらひっそりと縫い物をつづけた。
どのくらい経ってからであろう、石の音がやんでしずかな話しごえが続くのに気づき、ふとそちらへ注意すると「奉行所」という老人の言葉が聞えた。弥生は思わず針を措き、少し膝をにじらせながら耳をすました。
「たとえ百樹どの秋沢どのがうしろ楯にならずとも、奉行所でそこもとほどの才腕を活かせば、少なくとも現在のような恵まれないことはない」
老人は平らにくだけた調子でそう云った、
「自分の預かっている役所に就いてこんなことを申す法はないだろうが、勘定所つとめではさきも知れているし、殊にそこもとの仕事は気ぼねばかり折れて酬われることの少ないまったく縁の下のちからもちだ、わしも役替え