후리가나로 읽는 일본 고전
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にほんふどうき
日本婦道記
山本 周五郎
山本 周五郎의 日本婦道記(にほんふどうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 12,412자 · 25화면
……そのころ父の旗野民部は勝山藩の大目付で、家には五人の家士と下僕が二人、それに下婢などもいてかなり賑やかだったが、父は役目が忙しいため家におちついていることは少なく、弁之助のことは殆んど叔母ひとりの手に任されてあった。由利はそのとき十八歳だった。からだつきもまるくふっくりしていたし、明るくて単純で、思い遣りのふかいやさしい気性で、どっちかというと彼にはあまい叔母であり、彼がきびしく叱られるときなどは哀れがって泣きだすという風だった。ごく小さいころから蔭になり日なたになって庇ってくれたし、武家の子は質素にという意味で常には禁じられている菓子なども、叔母にねだれば三度にいちどは出して貰えた、殊に母が病みついてからいっそうふびんが増したようすで、ずいぶんわがままなことも許されて来たのである。
けれど母の位牌の前でそういう話があってから、叔母の態度はにわかに変りはじめた。そのときの叔母の屹とした眼のいろは日が経ってもなごむようすがない、まえのようにあまえかかる隙は少しもみせないし、許されたわがままも段だんと禁じられる。食事のときも嫌いなお菜はよけて呉れたのに、まるでわざとそうするほどしばしば膳へ載る。