후리가나로 읽는 일본 고전
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にほんふどうき
日本婦道記
山本 周五郎
山本 周五郎의 日本婦道記(にほんふどうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 15,091자 · 30화면
たが、このように好意をもっている六弥でさえ、時どき嘆息するように「それにしても色が黒いな」と云い云いした。したがってほかの少年たちは、その年ごろのならいで「お黒どの」とか「烏丸」とか蔭で色いろ綽名を呼んだ、はじめはそんなことも気にならなかったが、或るときふと哀れになり、どうせ云われるならこちらで幾らかましな呼び方をしてやろうと思い、「黒いから墨丸がいい」と主張した。すみまるという音は耳ざわりもよいし、なにごころなく聞けば古雅なひびきさえある。それで少年たちはみなそう呼ぶようになった。
江戸詰めの年寄役だった父の惣兵衛が、それから六年めの慶安四年に岡崎へ帰って来た。国老格で吟味役を兼ねることになったのである。ながいあいだ留守だった父が帰ったので、家の明け昏れも変らずにはいなかったが、そのなかでもお石の存在のはっきりし始めたことが眼だってきた。それはなにかにつけて惣兵衛がお石に用を達させるからで、それまではたいてい母のそばにじっとしていたのが、屋敷うちのどこにでも、まめまめと立ちはたらく姿が見られるようになったのだ。平之丞の部屋へもよく来た。「父上さまがお呼びなされます」