후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
坂口 安吾의 明治開化 安吾捕物(めいじかいか あんごとりもの)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 42,950자 · 85화면
克子はそんなことを考えて、胸を痛めた。
兄は己れの妻の方を見ていたが、何か屈辱を感じたような複雑なカゲリが走った。しかし、その屈辱の内容については、兄以外の誰にも、むろん克子にも分らない。そして、兄がいま苦しめられている何かが甚しく複雑な何かであるということだけが確信できるだけだった。
兄は叔父の背後に威圧するように控えている多勢のそして無言のエンマ達を吟味した。
兄はエンマの誰かに顔見知りが居るだろうか。書斎に閉じこもっているばかりで、華族同士のツキアイなどに出たこともなく形式的な式や賀宴にはたいがい叔父や久世喜善が代理ですましているから、ひょッとすると親族代表のような大殿様の顔なぞも忘れているかも知れない。
エンマの顔を一ツずつ吟味して兄が何を発見したかはその顔に表れなかったが、兄は何かを会得した如くに素晴らしい顔附をした。そして、その顔附の表した意味は、この人は聡明である、ということだけのように見えた。つまり、この人はエンマたちの威圧に押されもしないし、反抗的に苛立ちもしなかったのだ。そして、それら外部的な事柄にこだわらずに、問われたことに正しく答えれば足りる、と判断したことを表していた。