후리가나로 읽는 일본 고전
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(三)
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 時代推理小説 半七捕物帳(三)(はんしちとりものちょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 201,612자 · 405화면
「父は午から出ましてまだ戻りません。今夜は遅くなるでございましょう」
伝兵衛は囲碁が道楽で、ときどき夜ふかしをして帰ることは澹山も知っているので、別にそれを不思議とも思わなかった。
「兄さんは……」
「兄も父と一緒に出ました」
おげんは茶をすすめて、更に柴栗を剥いてくれた。その白い指先をながめながら澹山はしずかに訊いた。
「御用人の御子息はその後御催促には見えませんか」
「はい」
「どうも思うように出来ないので甚だ延引、なんとも申し訳がありません」と、澹山は小鬢をかいた。「頼まれたお方が余人でないので、せいぜい腕を揮おうと思っているのですが、それがため却って筆先が固くなった気味で、まことにどうも困っています。千之丞殿も定めて御立腹、ひいては御推挙くだすったお父さんにも御迷惑がかかろうと心配していますが……」
「なんの、そんなことはございません」と、おげんは相手の顔を見つめながら云った。「あんな人の頼んだ絵など、いっそいつまでも出来ない方がようござります」
この藩の用人荒木頼母の伜千之丞は、伝兵衛の推挙で先ごろ千倉屋へたずねて来て、澹山に西王母の大幅を頼んで行った。