일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ふくそうについて

服装に就いて

太宰 治

太宰 治의 服装に就いて(ふくそうについて)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 12,180자 · 25화면

아오조라 문고

過渡期は、つねに私のような無力者を、まごつかせるものだが、この、夏と秋との過渡期に於て、私の困惑は深刻である。袷には、まだ早い。あの久留米絣のお気に入りらしい袷を、早く着たいのだが、それでは日中暑くてたまらぬ。単衣を固執していると、いかにも貧寒の感じがする。どうせ貧寒なのだから、木枯しの中を猫背になってわななきつつ歩いているのも似つかわしいのであろうが、そうするとまた、人は私を、貧乏看板とか、乞食の威嚇、ふてくされ等と言って非難するであろうし、また、寒山拾得の如く、あまり非凡な恰好をして人の神経を混乱させ圧倒するのも悪い事であるから、私は、なるべくならば普通の服装をしていたいのである。簡単に言ってしまうと、私には、セルがないのである。いいセルが、どうしても一枚ほしいのである。実は一枚、あることはあるのだが、これは私が高等学校の、おしゃれな時代に、こっそり買い入れたもので薄赤い縞が縦横に交錯されていて、おしゃれの迷いの夢から醒めてみると、これは、どうしたって、男子の着るものではなかった。あきらかに婦人のものである。あの一時期は、たしかに、私は、のぼせていたのにちがいない。