일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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もくばはまわる

木馬は廻る

江戸川 乱歩

江戸川 乱歩의 木馬は廻る(もくばはまわる)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 9,819자 · 20화면

아오조라 문고

たでもあろうけれど、彼の心は、もっと外の物で充たされていたものだから、それどころではなく、ただもうねたましさと云い知れぬ淋しさで、胸が一杯なのだ。だから若者のつもりでは、角袖の眼をくらまそうとして、さも平気らしく、そばのお冬に声をかけて見たり、はては、からかったりしているのが、格二郎には一層腹立たしくて、悲しくて、それに又、あのお冬奴、いい気になって、いくらか嬉しそうにさえして、からかわれている様子はない。ああ、俺は、どこに取柄があってあんな恥知らずの、貧乏娘と仲よしになったのだろう。馬鹿奴、馬鹿奴、お前は、あのすべた奴に、若し出来れば、七円何十銭のショールを買ってやろうとさえしたではないか。ええ、どいつもこいつも、くたばってしまえ。

「赤い夕日に照らされて、友は野末の石の下、」

そして、彼のラッパは益々威勢よく、益々快活に鳴り渡るのである。

さて、暫くして、ふと見ると、もう若者はどこへ行ったか、影もなく、お冬は、外の客の側に立って、何気なく、彼女の勤めの切符切りにいそしんでいる。そして、そのお尻のポケットには、やっぱり糸の様な封筒の端が見えているのだ。