후리가나로 읽는 일본 고전
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みらいのちかせんしゃちょう
未来の地下戦車長
海野 十三
海野 十三의 未来の地下戦車長(みらいのちかせんしゃちょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 41,930자 · 85화면
かわった手習い
岡部一郎という少年があった。
彼は、今年十六歳であった。
彼の家は、あまりゆたかな生活をしていなかった。それで彼は、或電灯会社につとめて、もっぱら電灯などの故障の修理を、仕事としている。なかなか一生けんめいに働く一郎であった。
彼は、中学校へもあがれなかったが、技術は大好きであった。そのうち、電気工事人の試験をうけて、一人前の電気工になろうと思い会社の係長さんに、いつも勉強をみてもらっている。
ところが、その一郎が、近頃、なにに感じたものか、毎朝起きると机に向って墨をする。
墨がすれると、こんどは、古い新聞紙を机の上にのべて、筆に、たっぷり墨の汁をふくませる。それから、筆を右手にもって、肘をうんと張り、新聞紙の面にぶっつける。
“未来の地下戦車長、岡部一郎”
これだけで十二文字になる。
この十二文字を、彼は、古新聞の両面が、まっくろになるまで、手習いをするのである。
一昨日も、やった。昨日もやった。今日もやった。だから、明日も、やるであろう。
書く文字は、いつも同じである。
“未来の地下戦車長、岡部一郎”
毎朝、この文字を三十二へんぐらいも、習うのである。