후리가나로 읽는 일본 고전
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いなかがえり
林芙美子随筆集
林 芙美子
林 芙美子의 林芙美子随筆集(いなかがえり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 58,157자 · 118화면
これも百姓の娘できだてのいい娘だ。国への音信に、「隣りが武藤大将様のお邸で、お葬式はお祭よりもにぎやかでありました」とハガキに書き送っていた。
原稿用紙も、やっぱり中井の駅の近くの文房具屋でこの頃は千枚ずつとどけて貰うのだが、十年一日の如く、小学生の使う上落合池添紙店製のをつかっている。越して来た頃、暗がり横町を走ってでなければ、原稿用紙が買いに行けなかったあの通りにも、家が四、五軒も建ち、何か法華経のような家も出来た。淋しかった暗がり横町のなごりに、いまは合歓の木が一本残っているきりで、面白いことに、その暗がり横町に出来た二階屋の一ツに、私の母たちが引越して行った。
「夏は涼しいが、冬は北向きで陽がささんので、引越しすると家主さんに云うと、一円位はお前すぐまけてくれるそうだよ」
どこから聞いてきたのか、母はこんなことを云って笑っていた。母のところへ行くたび、ここを眼をつぶって走って通り抜けた三、四年前を憶い出すのであった。その北向きの家には、二階をヴァイオリンを弾く御夫婦に貸して、もう、老夫婦の住家らしい色に染めてしまって、台所から見える墓場なども案外にぎやかなものだと云っていた。