후리가나로 읽는 일본 고전
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けいまのげんそう
桂馬の幻想
坂口 安吾의 桂馬の幻想(けいまのげんそう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 13,784자 · 28화면
読み切ったように錯覚しちゃってね。指してから全然考えずにやッちゃったのに気がついた始末ですよ。津雲さんの応手が妙手のわけじゃないんです。読めば気のつく当り前の手だったと思うんですが、あまりダラシない見落しですから津雲さんになめられちゃってね。で、まア、おかげで幸せしたらしいですよ。バカな将棋さしました」
あとで木戸は苦笑してこう野村に語った。しかし、そのとき、野村にはまだ娘の顔に四五桂を見たという言葉の意味がわからなかったのである。
津雲は翌日の早朝に宿を去り、おそくまで残ったのは野村と木戸だけであった。二人はそろって散歩にでた。例の借金を払ってセーターを取り戻すためである。
ところが山上へあがってみると、茶店は戸を閉じている。裏へ廻ってみたが、ここにも戸締りがしてあって、おとなっても返事がない。裏の畑にも人影がないから、山を降りて野良の人にきいてみたが、
「そうかい。戸締りがしてあるかい。それでは出かけたのだろうよ」
という悠々たる御返事であった。
「どこへ行ったかわかりませんか」
「知んねえね」
誰にきいてもわからない。
「セーターはあきらめて、戻るとしようよ」