후리가나로 읽는 일본 고전
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ばいしのつえ
梅颸の杖
吉川 英治
吉川 英治의 梅颸の杖(ばいしのつえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 15,966자 · 32화면
今夜あ、思いを達したんで、欣しくてしようがありませんから、あっしがお奢りいたしますが』
山陽は、吹き出したくなった。
『来い、来い。わしが運れて行ってやる』
そして、新町へ行ってしまった。
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濃粧した女たちの顔や姿が、部分部分に分れてぐるぐる廻る。あつい白粉、紅、まゆずみ、だらり帯、舞扇、太鼓の皮。
錦出の皿にも、あくどい色の食物が、あたりの空気にふさわしく盛ってあった。朱塗の燭台には、ひとつひとつ淫らな灯があがっている。
しんしんと三味線の革が頭に痛い。酒、酒、酒、酒。
そんな光彩とそんな音律が、山陽の頭のなかに、ぼうっと、紅色の埃か、油のういた溝の泡つぶのように、消えたり、舞ったりしていた。――だが事実は、彼ひとりで、そういう物象が物の怪のように消えてしいんと大広間に、友禅の夜具をかけられて、死骸のように寝ていたのである。
肩先の寒さに、眼をさました。
そして、宿酔の苦しい意識を辿って、ぼんやりと考えてみると、ゆうべ、ごまの蠅の四郎次をつれてこの家へあがると、隣り座敷に混沌詩社の若い詩人たちが来合せて、遂に一座になったことを記憶している。