일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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くすのきのはなし

楠の話

豊島 与志雄

豊島 与志雄의 楠の話(くすのきのはなし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 10,820자 · 22화면

아오조라 문고

それを追っかけるのが私には面白かった。そして物の隅に頭だけつっ込んだ鳥を捕える時には、私の息もはづんでいた。両手の中にばたばたやる鳥をそっと握ったまま、私は息を切らして家の中に駈け込んで来た。柔く温い胸毛の下の円い肉体を掌に感ずると、どうしても殺す気にはなれなかった。父もまた殺すなと云った。それで籠の中に入れて飼うことにした。鳥籠は幾つもあった。父と母と私とで一生懸命に育てようとした。然し大抵鳥は十日位で死んでしまった。

父は元来動物が非常に好きだった。一時は鳩を飼ったことがあり、また、目白、鷹、兎、山羊、犬、などを飼ったことがあり、時には豚を養ったり、蜜蜂まで育てたことがあった。鶏と猫とは常に居た。池の中には鯉も常に居た。そういう動物好きの父が、どうしてああ屡々楠の鳥を撃ち落したか、私には今なお分らない。(単に食うためなら、毎日でも鳥を買う位の贅沢をする財産は、まだその頃充分あった。)然し私も、傷いた小鳥を殺すに忍びなかった私も、一発にしとめられた鳥が両翼を拡げて楠の梢から舞い落ちるのを見ては、云い知れぬ喜びに胸を踊らしたものだった。

私が小学校の二年生になった時、竹藪の横の広い池のすぐ側に、小さな二階家が建てられて、父と母と私と一人の女中とはその方へ移って住んだ。