일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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たなださいばんちょうのかいし

橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇

橘 外男

橘 外男의 橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇(たなださいばんちょうのかいし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 112,181자 · 219화면

아오조라 문고

私も大学を卒業して大学病院の実習も終り、一人前の医師になって、久しぶりで静岡の父母の家へ遊びに行っていた時ではなかったかと思いますが、一遍お訪ねしろ、お訪ねしろと母からもやかましく言われていますが、なかなかそんな暇もないんですからと、夏休みで大村へ帰る時にわざわざ晃一郎氏が訪ねて来てくれたことがありました。

子供の時分は色白な顔をしていたようでしたが、今逢う晃一郎氏は痩せ形の浅黒い見るからに凜々しい一高の学生になっているのです。文科の乙二年生だということでしたが、お父さんはお丈夫か? お母さんもお変りはないかなぞと父母も珍しがって歓待に努めました。長らく県下の郡長なぞを勤めていた、お父さんはもう五、六年も前に世を去っていると聞いて驚きましたが、話を聞いたところでは、九州の辺鄙な城下町の、殊に郊外の昔の武家屋敷なぞには大した変化もなく、昔のように淋しいあの大きな屋敷には、今では母親と女中と小作人夫婦がいるだけだということでした。慣れているとみえて、晃一郎君は別段淋しそうな様子もしていないのです。

どうせ暇で遊んでいましたから、私も晃一郎君の話相手を勤めて、幼い日を送った思い出の土地のことなぞを何くれとなく語り合ってみましたが、今でも私の記憶に残っているのは、晃一郎君自ら自分の家に絡まる、昔からの妙な伝説に