후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
はるはばしゃにのって
機械・春は馬車に乗って
横光 利一
横光 利一의 機械・春は馬車に乗って(はるはばしゃにのって)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 77,492자 · 156화면
梶はその日の早い帰りで翌日疲労を恢復した。そして、予定の五日間の滞在中は、自分からヨハンの案内料を訊ねないことにしようといよいよ決めた。
次ぎの日の午後三時にヨハンが来た。梶はこのときはもう、二人で観に行く先のことに興味を感じるよりも、自分を引き廻して行くこのヨハンの方に興味を覚え始めたといって良い。二人はダニューブ河中にある島の料亭で夕食をすることにした。これもヨハンの考えであった。料亭は緑樹に包まれた公園の中で食事は野天である。葵(あおい)の一種のゲラニヤが真紅の花をもり咲かせた夕暮の美しさは、河波の上に迫って来る薄明の思いにもさし映り、梶はふと過ぎて来た空が慕わしく、胸に溢(あふ)れて来るのを感じた。花の紅さが空と水とに沁(し)みにじみ、水面に眼をつけてはるか遠くを仰ぐような哀愁だった。
食事をすませると、ヨハンは行く先の註文(ちゅうもん)をしない梶に困惑したものか、またホテルへ連れて帰った。彼の部屋の下の道から、ヴァイオリンの音締(ねじ)めの音がときどき洩(も)れて来た。梶はヨハンと二人でソファに凭(よ)って話をしているとき、ダニューブの真向いの岸に月が出て来た。