후리가나로 읽는 일본 고전
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
下村 湖人의 次郎物語(じろうものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 117,781자 · 235화면
外なるものはいつも動く。内に不動なるものを確立しないかぎり、その求むる喜びは泡沫のごときものに過ぎない。彼は、そうした真理におぼろげながら気づきはじめた。そして、いよいよ、自分の弱さと醜さとを恥じ、自己嫌悪に拍車をかけていった。この自己嫌悪は、しかし、同時に彼の自己鍛錬であり、彼が真の意味で彼自身の生命を開拓して行くための大きな転機だったのである。彼は沈默がちになり、心から笑うことも怒ることも出来なくなった。それは彼の内省による心の分裂を示すものであった。また彼は、時として思いきった言動にも出た。それは、むろん、彼自身では、ある確信をもってやっていたことではあったが、はたから見ると必ずしも正しかったとばかりはいえなかった。むしろ、周囲の人々をして眉をひそめしめるようなことが多かったのである。だが、もし「考える」ということが人間を人間らしくする最も大切な条件の一つであるならば、彼がその間に人間として伸びつつあったことだけは、たしかである。われわれは、青年期に近づいた少年が、沈默がちになったり、すなおでなくなったり、そのほか、大人の常識では理解の出来ない言動に出たりするのを見て、直ちにその少年が生命の健全さを失いつつあるものと速断してはならないのだ。