일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

下村 湖人의 次郎物語(じろうものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 117,781자 · 235화면

아오조라 문고

そしてこの頃になって、彼はやっとそれを彼女の正直さに帰するようになったのである。

お芳は、実際、腹のどん底まで正直な女だった。その正直さが彼女の顔に無表情なほがらかさ――それはなみはずれて大きな笑くぼのせいでもあったが――を与え、彼女の唇から自己弁護のための饒舌さを奪い、彼女を一見気のきかない女にしてしまったらしい。そして、もし彼女自身でも、自分を気のきかない女だと信じていたとすれば、それもやはり彼女の正直さのゆえだったにちがいないのである。

明敏という言葉と、愚鈍という言葉とは、それぞれ二つの意味をもっており、その一つの意味では、神の国において同義語であり、もう一つの意味では、悪魔の国において同義語であるが、お芳が世間の眼から見て愚鈍な女だったことに間違いはないとしても、それはたしかに前者の意味においてであったのである。俊亮には、このごろはっきりとそれがわかって来た。

そして、もし次郎が、将来、愚鈍という言葉に二つの意味があるということを知る機会があるとしたら、彼は、彼の第二の母を、彼が現在尊敬しはじめている以上に、――或は恐らく朝倉先生を尊敬するのと同じ程度に、尊敬せずにはいられなくなるかも知れない。