후리가나로 읽는 일본 고전
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
下村 湖人의 次郎物語(じろうものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 159,223자 · 320화면
三七 母の顔
三七 母の顔
真夏に、顔全体を繃帯で巻き立てているのは、かなりつらいことであった。また、そのためにかえって化膿したりする恐れもあったので、二三日もたっと、薬だけが紙にのばして貼られることになった。
繃帯をかけない次郎の顔は、まことに見苦しかった。自身鏡をのぞいて見て、ぞっとしたほどであった。黄いろい薬の間から、ところどころに赤黒い肉がのぞいていて、眉のところがのっぺりしている。彼はおりおりこの村に物貰いにやって来る癩病患者の顔を思い出した。そして、どんなに暑苦しくても繃帯を巻いている方がいいとさえ思った。
東京に行っている竜一から、ある日絵はがきが来た。それには、春子からも「お土産を待っていらっしゃい」と書きそえてあった。次郎は非常に喜んだ。しかし、すぐ自分の顔の見苦しさを思った。そして、二人が帰って来るまでに、あたりまえの顔になれるだろうかと心配した。
夏休みもあと十日ほどになったころには、薬を塗らなければならない部分は、鼻がしらと頬の一部だけになった。しかし、治った部分も、赤く、てかてか光っていて、当分は普通の色にもどりそうになかった。次郎自身には、薬を塗っている時よりも、かえって無気味にさえ思えた。