일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

下村 湖人의 次郎物語(じろうものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 159,223자 · 320화면

아오조라 문고

次郎はそれから二人を母の病室につれて行ったが、お民は、二人の顔を見ると、力のない微笑をもらしたきりだった。三人は手持無沙汰でしばらくそこに坐っていた。するとお祖母さんが、

「あちらで遊んでおいで、騒がないでね。」

そう言われると、次郎はすぐ二人を庭につれ出した。

そして自分の火傷をした現場を二人に説明した。

俊亮は二人を残してその日のうちに帰った。帰りがけに彼は次郎を呼んで言った。

「お母さんに見えるところで、兄弟喧嘩をするんじゃないぞ。」

次郎は、自分はどうせ喧嘩をするものだときめてかかっているような父の口吻が、ちょっと不平だった。そして、

(母さんに見えるところでなくったって、喧嘩なんかするもんか。父さんは、このごろ自分がどんなだかちっとも知らないんだ。)

と思った。

火傷のことは、俊亮はもう何とも言わなかった。次郎は安心したような、物足りないような気持で、父に別れた。

火傷をしたあと、母の薬を貰いに行く役目は、従兄弟たちが代ってやってくれた。春子にあえる楽しみもないし、かりにあえても、彼女に見苦しい顔を見られたくなかったのだから、次郎としては大助かりだった。