후리가나로 읽는 일본 고전
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せいぎ
正義
浜尾 四郎
浜尾 四郎의 正義(せいぎ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 21,327자 · 43화면
「ほう、すると君は今日あの公判廷に来て居たのか。……そうだったのか」
「ええ、あの事件の初めから終りまで傍聴して居ました。あの、あなたが弁護してやってる森木国松っていう被告人ですね、あれが松村子爵を殺したとは僕にも一寸考えられませんよ。……あの事件当時、僕はずい分詳しく新聞を読んで居たんですがね」
「そうかね、僕は君のような芸術家があんな殺伐な犯罪事件に興味をもってるとは思わなかった」
衣川柳太郎は、こう云いながらシガレットを灰皿にポンと捨てた。そうして前においてあった紅茶の茶碗を取上げて、すすりながら、今更らしく相手の顔にしげしげと見入った。
冴返った春の寒さに、戸外はいつしか雪となり、暮れてからは風さえ加わって来た。
ぎっしりとつまった本棚に囲まれた洋風の書斎に、炉辺に椅子を相対して坐した二人。主人は衣川柳太郎、客は清川純である。
思えば、二人が此の部屋で、炉辺に膝を交えて冬の幾夜をすごしたのは一昔も前の事である。衣川は清川には五ツ上であった。同じ高等学校、同じ大学に居た頃、二人は真の兄弟のように、信じ合い愛し合った。
けれど、青春の友情は青春の感激が去りゆく頃から、兎角薄らぎはじめるものである。