후리가나로 읽는 일본 고전
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わすれえぬひとびと
武蔵野
国木田 独歩
国木田 独歩의 武蔵野(わすれえぬひとびと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 94,018자 · 192화면
まぼろし
絶望
絶望
文造は約束どおり、その晩は訪問しないで、次の日の昼時分まで待った。そして彼女を訪ねた。
懇親の間柄とて案内もなく客間に通って見ると綾子と春子とがいるばかりであった。文造はこの二人の頭をさすって、姉さんの病気は少しは快くなったかと問い、いま会うことができようかと聞いて見た。
『姉さんはおっかさんとどこかへ出ましたよ』と綾子は答えた。
『なんて! 出ましたッて!』と言った文造の心は何となく穏やかでなかった。『姉さんは今時分いつでも家にいるはずでしょう、あなたのおけいこの時刻だから。』
『姉さんはもうこれからはあたしたちにおけいこしてくださらないのよ、』と綾子が答えた。
『姉さんはもうおけいこしてくれないの、』春子が繰り返した。
『お父さんはお宅?』文造は尋ねた。
『お父さんはお留守、姉さんはお病気なのよ、ゆうべ夜通し泣いてよ。』
『姉さんが泣いたって?。』
『ハあ、お峰がそう言ってよ、そしてね姉さんのお目が大変赤くなって腫れていましたよ。』文造はしばらく物思いに沈んでいたが、寒気でもするようにふるえた。突然暇を告げて、そしてぼんやり自宅に帰った。かれは眩暈のするような高いところに立っていて、深い谷底を見下ろすような心地を感じた。