일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ぼしじょじょう

母子叙情

岡本 かの子

岡本 かの子의 母子叙情(ぼしじょじょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 77,355자 · 153화면

아오조라 문고

かの女はしばらく、薄紅色のカーネーションの花弁に、銀灰色の影のこまかく刻み入ってるのを眺め入った。

小広いテーブルに重ねられた清潔な卓布は、シャンデリヤを射反して、人を眠くする雪明りのような刺戟を眼に与える。その上に几帳面に並べられている銀の食器や陶器皿や、折り畳んだナフキンは、いよいよ寒白く光って、催眠術者の使う疑念の道具の小鏡のように、かの女の瞳をしつこく追う。

「ああ、わたし、眠くなった。疲れた」かの女はこういって、体を休ましたい気持にも、ちょっとなったが、むす子と一緒と思えば、それを押し除けて生々した張合いのある精神が背骨を伝って、ぐいぐい堕気を扱き上げるので、かの女は胸を張ったちゃんとした姿勢で、むす子と向い合った。そして眩しい瞳を花瓶の花の塊やパンの上に落着けた。

焦茶色で絞り手拭の形をしているパンは、フランス独得の流儀で、皿にのせず、畳んだナフキンの上にじかに置いてあった。それが却ってうまそうに見えた。

かの女はときどき眼を挙げて、花を距てたむす子の顔を見た。ギャルソンに註文を誂えた後のむす子は画家らしい虚心で、批評的の眼差しで、柱の柱頭に近いところに描いてある新古典派風の絵を見上げていた。